AEO認定通関業者制度

Aeo

AEO認定通関業者とは What's AEO

AEO(Authorized Economic Operator)制度とは、国際物流におけるセキュリティ確保と円滑化の両立を図り、我が国の国際競争力を強化するために設けられた制度です。貨物のセキュリティ管理と法令遵守(コンプライアンス)の体制が整備された事業者に対し、税関手続きの緩和・簡素化が提供されます。WCO(世界税関機構)の指針に沿って、先進国各国で構築が進められています。

当社は、貨物のセキュリティ管理と法令遵守の体制が整備・確立された事業者として、2017年(平成29年)5月23日付で、神戸税関から「認定通関業者」の認定を受けました。
これにより、以下のような通関手続きが可能となりました。

  • 輸入者の委託を受けた貨物について、引取り後に納税申告をおこなうこと(適用条件あり)
  • 輸出者の委託を受けた貨物について、特定保税運送者による運送を前提に、保税地域を経由せず輸出許可を取得すること(適用条件あり)

AEO認定がもたらす
お客様へのメリット
Merits

01. 通関スピードの向上

  • 輸入貨物は条件付き引取り後に納税申告が可能となり、港での滞留時間を短縮できます。
  • 輸出貨物は条件付き保税地域を経由せず輸出許可が得られるため、搬入・保管の手間と時間が削減されます。
  • 緊急貨物や納期の短い案件で、スピーディーな対応が可能となります。

02. 港・官署の柔軟な選択

  • 「官署の自由化申告」により、他港(例:名古屋港、横浜港、地方港)に蔵置されている貨物でも、申告者が通常利用している税関で通関が可能となります。

➡荷主は慣れた担当者に通関を任せられるため、トラブル防止・品質保持につながります。

03. コスト削減

  • 保税地域での保管料や余計な港間輸送コストを削減します。
  • 通関プロセスの簡素化により、社内外での調整にかかる時間・人件費も軽減されます。

04. トラブル回避と信頼性

  • 法令遵守体制が整ったAEO認定業者による通関は、税番判定や検査対応のミスが少なく、通関トラブルのリスクを低減します。
  • 荷主は安心して高額品・特殊貨物を預けられます。

05. 国際的な信頼性の証明

  • WCO指針に沿った国際基準のセキュリティ管理が担保され、海外取引先にも「安全・信頼できる物流」としてアピールが可能です。
  • 輸出入業務の国際競争力強化にも寄与します。

AEO認定の活用事例

事例① 商社(繊維製品)
税関や業者ごとに異なる
通関リスクを避けたい
背景 各港によって税番の解釈が異なり、依頼する通関業者が該当商品の取扱いに精通していない可能性があった。そのため、通関トラブルに巻き込まれるリスクが高く、税関や業者ごとに解釈が統一されていない状況が課題となっていました。
ご提案 AEO認定通関業者として活用できる「官署の自由化申告」をご提案しました。他港に蔵置されている貨物であっても、通常申告している神戸税関での申告が可能となる仕組みを提示しました。
結果 スムーズな通関手続きが可能となり、トラブルを最小限に抑制。納期を遵守し、顧客満足度の高い輸出入サービスを提供しました。

事例② 商社(植物性油脂)
新しい港でも
スムーズに通関したい
背景 東京港での実績がある商品を、横浜港で取り扱うことになったため、スムーズに通関ができる体制を求められていました。
ご提案 AEO認定通関業者としての強みを活かし、「官署の自由化申告」を活用。提携業者に任せきりにせず、当社が過去の実績に基づいて責任を持って通関を行うことをご提案しました。
結果 問題なくスムーズに通関が行われ、顧客のタイトな納入スケジュールにも遅延なく対応。信頼性の高いサービスにご満足いただけました。